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省エネ住宅の基準


「家具から始める家づくり」リーフの猪倉です。

今日は、住宅の話題です。

このブログでも何回か取り上げている建築界の2020年問題。

そう、2020年には現在推奨されている省エネ基準が義務化され、地域により、一定の基準以上でないと住宅が建てられなくなります。

その基準は外皮平均熱貫流率(Ua値)であらわされ、大阪の場合ですと

Ua値=0.87w/㎡K

を下回らないとなりません。

ところが、これを知っている工務店がまだまだ少なかったり、今自社で建てている建物の断熱性能がどのレベル化を数値で把握しているところがまだまだ少なかったりします。

断熱というと、「グラスウールがいい」「いや、吹付発泡剤がよい」とか「内断熱よりも外断熱だ」とかなにかと材料や工法論争になりがちです。

しかし、性能さえ満足できていれば曲論いえば、どんな材料、工法でも良いのです。

きちんと数字で確認することが大切です。

弊社では最近、この計算を自社でできるように計算プログラムを導入。

明後日、12月17日に藤井寺市でオープンハウスが開催される「たくましくて安心できる家」をモデルに実際の計算を行ってみました。

下図がその結果です。

 

 

最低限達成すべき0.87以下の数値に対し、0.54という結果が出ました。

もちろん、2020年に義務化される基準(H25年基準)は軽く適合です。

実は2020年に義務化される断熱性能というのは世界的見見ればまだまだ低いのです。

さらに、上の基準を目指し、断熱に真剣に取り組んでいる工務店は

HEAT20のG1グレード、G2グレードを目指しています。

ちなみに、最近よく聞くZEH(ゼロエネルギー住宅)を実現するのに必要なレベルはG1グレードとH25基準の間位になります。

 

 

ここで達成した0.54というレベルは、このHEAT20のG1グレードをクリア、ZEHレベルも満足させる出来栄えとなりました。

HEAT20のグレード説明はこちらに詳しく書かれていますが、

在室時のみ暖房して、部屋の室温が

H25基準    おおむね8度を下回らないレベル

HEAT20 G1  おおむね10度を下回らないレベル

HEAT20 G2  おおむね13度を下回らないレベル

ちなみにイギリスでは室温9~10度が高齢者に低体温症が表れる温度とされており、健康被害を防ぐための最低ラインだとも言えます。

また、極端に低い室温を防ぐことで、昨今問題になっている「ヒートショック」の被害も防ぐことができます。

いずれにしても、今後、住宅を立てようとする際には立てる側の工務店がこのような知識を持っているかどうかを確認するのが一つの目安になるでしょう。

表面の宣伝文句にとらわれず、客観的に数値で判断できるようになりたいものです。

 

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株式会社 リーフ 代表取締役 猪倉 厚
1級建築士・宅建士・インテリアコーディネーター
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株式会社リーフ
(シャルドネ大阪南港・アールプラスハウス大阪南港)
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