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家族の思い出を刻むダイニングテーブル
「家具から始める家づくり」リーフの猪倉です。
コロナウィルスによる新型肺炎の影響が留まるところを知らず。
将来の状況がなかなか見通せず、漠然とした不安感が漂ったりしている昨今ですが、良質な家具、インテリアをお届けするという私たちの仕事からできることを考えていきたいと思います。
今回はダイニングテーブルについての少しプライベートなお話です。
家族の中心となるダイニングテーブル
外出自粛やテレワークなど、お家で過ごすことの多くなったご家庭も多いかと思います。
普段より自宅で過ごす時間が増えた子供たち。
自然と、ダイニングテーブルの周りに集まることも多いのではないでしょうか。
私は、たくさんの家具がある中で、ダイニングテーブルが一番ご家族の中心となり、その思い出を刻む家具であると考えています。
私が今使用しているダイニングテーブルは、結婚した数年後、新築住宅を建てたときに購入したもの。
大きなテーブルが欲しくて、幅が2mあるオーク材の無垢板の大きなダイニングテーブルでした。
当時は、今のようにオイル仕上の家具はほとんどなく、私自身もそこまでの知識が無かったので、塗装は一般的なウレタン塗装でした。
このダイニングテーブルが我が家に来たときは今では30歳前後になる我が家の3人の子供たちがまだ幼稚園の頃。
真ん中の女の子が立つと、ちょうどテーブルの高さに口元が来て、歯が生えはじめた彼女がテーブルの角をかじっては跡をつけてしまってました。
クリスマスの頃には、もう亡くなってしまった私たち夫婦のそれぞれの祖父母が我が家を訪れ、テーブルを囲んでパーティーをしていました。
一番大人数の時は9人分もの食事を乗せてくれた大きなダイニングテーブル。
もちろん、いい時ばかりではありません。
家族の中の喜怒哀楽を全部見てきたテーブルです。
そのうち、テーブルを囲んでいた家族が一人欠け、二人欠け、あるいは遠方へ旅立ち、そうこうするうちに私たち夫婦2人だけが使うテーブルとなりました。
何度でもメンテナンスのできる天然木のテーブル
何度か買い替えも考えましたが、子供の歯形のついているテーブルに対する愛着の方が勝ります。
テーブルと一緒に購入した、背もたれが籐張のダイニングチェアも籐が破れてボロボロになっていたのをきっかけに、ついに今年の初め、本格的な修理をしていただくことになりました。
テーブルは、一度古い塗膜を全部落として、再塗装。しかし、完全にきれいにするのではなく、できるだけ歯形を残して(^^;
チェアも破れていた背もたれの籐を張ってもらい、フレームも再塗装に。
おおよそ1か月ほどの時間を要しましたが先日、我が家に戻ってきました。
今では当社では同じ天然木ではあってもウレタン塗装でなくオイル塗装専門での家具作りをしていますが、30年前のこのテーブル、ウレタン塗装ではあっても、無垢板なのでしっかりと再研磨することでとてもきれいな仕上がりとなりました。
30年後にご家族の宝物になる家具を
家具はある程度、ご家族のライフステージとともに買い替えられていくものです。
その中でダイニングテーブルは一番長く使い続けることのできる家具であると思います。
結婚して新生活を始める時。
子供さんが生まれて新しい家族がスタートする時。
ご新築で新しい住まいでの生活がスタートする時。
ダイニングテーブルは、ご家族の思い出を刻むことのできる家具として、
ぜひ天然木で無垢板の(できればオイル仕上の)ものをお選びください。
30年たって、次の世代が主役になる時代が来たときに
ご家族の歴史を刻んだかけがえのない宝物となることとでしょう。
今、家にいる子供たちが、テーブルに落書きしたり、傷をつけたり、あるいは噛み跡をつけてしまったりしても、怒らずに子供さんと一緒にお手入れをしてあげてください。
その傷の一つ一つが、世界にただ一つと無い、自分たち家族の宝物の証となるのですから。
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株式会社 リーフ 代表取締役 猪倉 厚
1級建築士・宅建士・インテリアコーディネーター
株式会社リーフ(アールプラスハウス大阪南港)
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