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初めての家づくりに失敗しないための5つのステップ その4



 
こんにちは。家具から始まる家づくり、株式会社リーフの猪倉です。
ようやく、春らしい陽気あふれる日となりましたね。
弊社の入居しているATC(アジア太平洋トレードセンター)も先週末は朝から沢山の人で大賑わいでした。
さて、連載してきた「初めての家づくりで失敗しないための5つのステップ」
いよいよ折り返し、今回はいよいよSTEP4です。
 
 

STEP4 土地(決めた工務店と一緒に土地探しをする)

さて、いよいよ土地探しです。STEP3までで、資金計画が終わっているので、土地に振り分けられるだいたいの金額も把握できてると思います。

土地探しをスタートする前に確認しておきたいこと

  • 価格

一番大切なことが、予算内で土地を探すこと。
STEP2で計算していた土地予算をもう一度確認しておきましょう。

  • 面積

探す土地の面積も価格に直接跳ね返る大切な要素です。
建てたい建物の広さも資金計画の時に決めていると思いますのでそれをまず確認しましょう。
延べ床面積30坪程度の建物なら、その土地の用途地域により決まる建ぺい率や容積率によっても異なりますがおおむね土地面積40坪ほどあれば駐車スペースも確保して建てることができるはずです。
不動産情報サイトでは面積は㎡単位のものが多いのでこの機会に坪↔㎡の換算式も覚えておきましょう。
坪から㎡にするには3.305785を掛けます。
40坪×3.305785=132.23㎡(小数点3桁四捨五入)
㎡から坪にするには3.305785で割ればいいのですが、覚えやすくするため0.3025を掛けます
132.23㎡×0.3025=40.00坪(小数点3桁四捨五入)

  • 場所

もちろん都心に近くなるほど価格が高く、郊外に出るほど安くなります。
新規に開発された分譲地は旧市街よりも割高な場合が多いですが、上下水道の引込などがすでにされていたりして、建築外工事費用が安くなり、結果として旧市街よりも安くつく場合もあります。
 
上記3条件の方針が定まったら、工務店に伝え、土地探しをしてもらいましょう。もちろん、ご自分で探すのも大切です。最近は土地情報の検索サイトもいくつもあります。

土地情報検索サイトの利用

SUUMO

 
at home

 
@nifty不動産

 
Yahoo!不動産

 
これら、土地情報検索サイトはいろいろな条件が設定できて条件検索ができるのが便利です。
特に、建築条件付き土地は土地を販売している業者でしか建てられないので検索条件に「建築条件なし」と入れておくほうが良いでしょう。
(長期にわたって残っている土地の場合は金額を上乗せして条件を外してもらえることもあります。)
 

地元不動産業者に依頼する

上で述べた不動産情報の検索サイトはレインズと呼ばれる不動産業者間の土地情報サービスに掲載されている情報がベースになっている場合が多いです。
不動産業者は土地の所有者から土地の売買の仲介を依頼されたら必ずレインズに掲載しないといけないので「仲介」が必要な物件は必ず「レインズ」に載りますが、載せなくても良い場合もあります。

  • 土地の売主から相談を受けているけど、まだ媒介契約書を締結していない場合
  • 業者が自ら土地を購入して自ら売主となる場合

この2点は掲載義務がありません。
土地情報は生ものなのでいい物件はすぐに契約されて無くなってしまいます。
レインズに掲載前の、もしくは掲載されない情報を得るには探そうとしている地域で営業している地元不動産業者に依頼しておくのが良いでしょう。
 

土地選びの際のポイント

検索サイトや不動産業者でよさそうな土地情報を得た際に注意すべきポイントがあります。
 

  • 前面道路と高低差がある場合、擁壁があるか

高低差がある場合、外部階段などを造るコストが余分にかかります。また、擁壁がなくのり面(斜面の状態)ですと、造成工事が必要になったり、安息角(土砂が崩れないであろう角度)の関係で建築可能面積が限定されてしまいます。擁壁がある場合も、きちんと構造計算されているのか確認が必要です。計算もしていない、古い擁壁だと取り壊して新たに造成なんてことにもなり勝ち。もちろんかなりの費用が掛かってしまいます。

  • 宅地内に上下水道ガス(ライフライン)が引き込まれているか

新規分譲地の場合はほとんど宅地内までライフラインの引込がなされている場合が多いですが、古い街区にある空き地だったりするとそれがなされておらず、その分のコストを見る必要があります。引込があっても、配管が古い場合は行政から新しいものへの交換を求められることも。広い土地を分筆して小区画で売り出された土地なども、どちらが引込のない宅地になるので注意が必要です。
 

 

  • 地区で定まられている様々な条例はあるか

近畿でいえば奈良や京都などの歴史的建造物のある地域では景観法によって外壁や屋根の色、庇の出寸法まで細かく決められている場合があります。敷地内における緑化面積の比率を問われることも。埋蔵文化財の多い地域ではあらかじめ試掘を求められ、遺跡(土器の破片なども)が出土した場合は設計変更を求められたりします。

 

  • 前面道路の幅は4m以上あるか

建物を立てれるのは基本的には前面道路に4m以上の幅が必要となります。それに満たない場合は自分の敷地内に4mが確保できるまでセットバックする必要があり、建物の配置にも大きく影響してきます。

 

  • 造成される前の土地の状態が分かるか

造成前が池沼などで埋め立てられていた。斜面を造成して盛土をしていた、などの土地は軟弱地盤であることが予想されますので地盤改良工事が必要になることが多いです。土地の契約前に地盤調査をしておくほうが安心です。何らかの理由で地盤調査ができない場合(売主の許可が下りない、古家が建っている)は周辺のデーターがないか地元の不動産業者に聞いてみましょう。古地図を見るとか、地名でもだいたい予想はできます。

工務店と一緒に土地ツアーを行う

上記で述べたようなチェックポイントを、初めて家づくりを行う専門知識のないお客様が確認するのは結構大変です。
本来は土地の仲介を行う不動産業者が「重要事項説明書」でもって、その土地に関する注意事項を書けばよいのですが、案外買われるお客様の立場に立てる不動産業者が少ないのも現実です。
また、STEP5で改めて書きますが、土地の売買契約書も要チェックです。
特約事項を特に確認しておく必要があります。
少なくともローン特約(土地の申し込み後、ローンが下りない事態になってもキャンセル時手付金が返還される)はきちんとつけておいてもらいましょう。
このところマスコミを騒がせた某小学校の建設問題でもあったような、地中埋設物(ゴミや古井戸、地盤改良杭など)が見つかったときの処置をどうするのか、決めておくことが大切です。
売主側が瑕疵担保責任を免責されるという条文があれば、土地を購入後、土の中から何か出てきてその除去にとんでもない金額がかかっても売主は費用負担しませんよっていうことです。
その場合は契約前に土地の価格を交渉して下げてもらう方がよいでしょう。
売主側は渋るかもしれませんが、地中埋設物が発見された場合除去費用は売主負担とするという特約がある方が買い手側としては安心です。
このように、土地を選ぶ際、土地の契約を行う際に注意すべき点がたくさんあり、ほとんどの方が専門知識を有していない為、自分ただけで土地の購入決定を行うのがかなりのリスクがある行為だとご理解いただけたかと思います。
不動産を仲介する業者も悪気はなくても後に立つ家のことまでよく考えて助言してくれる営業マンはあまりいません。彼らは土地そのものの売買が仕事です。

これらが、土地を工務店と選んだ方がよい理由です。

できれば工務店の中に土地取引に関する有資格者(宅建士)がいる方が安心です。
工務店選びをする際にも「宅建士が社内にいるか」を確認されておけば良いでしょう。
そして、その工務店と土地を複数候補絞り込み、日を決めて現地確認に一緒に回りましょう。
あらかじめ、3,4か所に絞っておいてもらい、一度に見て回る方が記憶に残るうちに比較出来ます。
そうして土地が決まればその日のうちに「買付証明書」を不動産業者に送ってもらいます。
買付証明書は工務店に作成を依頼しましょう。
お客様の捺印がいるので認め印でも大丈夫ですから持っていきましょう。
複数の購入希望者がいた場合は「買付証明書」が不動産業社に届いた日時が早い方が優先になります。
事実、30分ほどの差で購入できた、出来なかった例もあるくらいです。

まとめ

土地探しのポイントをまとめてみました。

  • 価格・面積・場所の絞りこみを行う
  • 自分でも情報検索サイトなどで探す
  • 探している地域の地元不動産業者にも情報提供を依頼する
  • 土地決定の際は工務店と一緒に回る(宅建士が望ましい)
  • 土地が決まればすぐに買い付け証明

それでは次回はいよいよ最後

STEP5契約(土地・設計・建物の契約)
を楽しみにお待ちください。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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株式会社 リーフ 代表取締役 猪倉 厚
1級建築士・宅建士・インテリアコーディネーター
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株式会社リーフ(シャルドネ大阪南港)
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