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ダイニングチェアの選び方と基礎知識
今回のコラムでは、ダイニングチェアの選び方と基礎についてお話をしたいと思います。
前回の記事、ダイニングテーブルの選び方と基礎知識も併せてご覧いただければと思います。
目次
ダイニングチェアの種類・形
ダイニングテーブルに合わせる椅子は、基本的に以下の椅子が主流となっています。
■肘掛け付き椅子
肘を肘掛けに置いて楽な姿勢で座れるタイプ。ダイニングでくつろぎたい方におススメです。
立ち上がる際も肘掛けに手を置いて上体をあげると楽に立つことができます。
■肘掛け無し椅子
肘掛けのないポピュラーなタイプ。
肘掛けがないので、椅子を引かなくても横からスッと出入りができます。
■回転椅子
座面が回転するタイプ。椅子を引かなくても座れるメリットがございますが、
4本脚のダイニングテーブルには不向きで、回転しない椅子と比べると重くなります。
■ベンチタイプ
複数人で横並びで座れることができ、親しみやすい雰囲気にしてくれます。
背もたれあり・無しがあります。
■ソファタイプ
リビング感覚で座れるタイプ。ソファなのでクッション性があり、ダイニングでもくつろぎたい方
におススメですが、リビングと兼用にして、空間の節約にする趣向もございます。
■ハイバックチェア
背もたれの部分が高い椅子のことを指します。座った時に肩や頭のところまで背もたれがあるので、
安定感や疲れにくい特徴があります。高級な雰囲気を演出してくれますが、逆に圧迫感も与えてしま
うデメリットがあります。
■その他
椅子を積み重ねて収納できるスタッキングチェアや、肘掛けの部分をテーブルに引っ掛けて椅子を
浮かせるタイプのものもあります。
ダイニングチェアのサイズ
ダイニングテーブルにおけるダイニングチェアのサイズですが、
ダイニングチェアの測り方についてと、ダイニングテーブルと合わせた時のダイニングチェアの
高さと横幅についてみていきたいと思います。
■ダイニングチェアの測り方について
ダイニングチェアを測る際、以下の3つのポイントを測ります。
①椅子全体の幅・奥行き・高さ
②座面の幅・奥行き・高さ
③肘付きまでの高さ
①椅子全体の幅・奥行き・高さについて
椅子全体の幅は、その椅子の中で一番幅が広い部分を測ります。
座面や背もたれの端から端までだったり、肘付きの端から反対の肘付きの端など様々です。
椅子全体の奥行きは、椅子を真横から見た時、その椅子の端から端までを測ります。
大抵は座面の端から背もたれの端ですが、前脚が座面よりも前に出ている場合もありますので、
その場合は脚先から測ります。
椅子全体の高さは、脚の接地面から背もたれの端までの垂直を測ります。
②座面の幅・奥行き・高さについて
座面の幅は、座面の一番幅が広い部分を測ります。
座面の奥行きは、座面の前方端から後方の端までを測ります。
座面の高さは、脚の接地面から座面の一番高いところまでを測ります。
③肘付きまでの高さについて
肘付きまでの高さは、脚の接地面から肘付きの一番高いところまでを測ります。
■ダイニングチェアの高さ
ダイニングチェアで一番重要な点は、テーブル天板から座面までの距離「差尺」です。
この差尺が大きすぎると天板が高く感じられ、小さいと脚が窮屈に感じてしまいます。
適切な差尺は27cm~30cmと言われております。
自分に合った最適なダイニングテーブルと椅子の差尺は、
下記の計算式でだすことができます。
【差尺の算出方法: (座高÷3)-2】
まず座高の求め方ですが、身長×0.55で座高を調べることができます。
例えば身長が160cmの方を例にすると…
160×0.55=88cmとなり、この数字がその人の座高になります。
この座高88から3で割ると、約29となり、
29から2を引くと、27となります。
160cmの身長の方にあった差尺は27cmとなります。
適切な差尺は27~30ですが、これは一般的な目安にしかすぎませんので、
あくまでもご参考までに。
■ダイニングチェアの横幅スペースについて
ダイニングテーブル面における1人分の目安は幅60cm×奥行40cmほどとなります。
4人用で使うなら最低でも120cm×80cmは必要です。
大人2人が並んで食事をすると、120cmだと肘が当たってしまうかもしれませんので、
もう少し大きくして140cm×80cmですと、ゆったりと食事ができると思います。
つまり一人分の幅のスペースは70cmほどあればゆったりと座ることができます。
この70cm内の幅に入る椅子を選んでいただければ、余裕をもっておくことができると思います。
ダイニングチェアの素材
ダイニングチェアにはフレームそのものの素材と、座面の素材があり、
中にはフレームも座面も同じ素材のものもあります。
■フレームの素材
①木製
木の種類にもよりますが、軽いものから重いもの、強度的な違いや、天然木無垢材にいたっては、
経年変化による色の違いもでてきます。もちろん、木の種類によって価格も変わってきます。
末永く使用するのに適した素材です。
②樹脂系(プラスチック)
ダイニングチェアの中では安価で買うことができる素材。加工がしやすいので色や形の
バリエーションが多く、都会的でポップな印象がある。強い衝撃で割れる可能性がある。
③金属系(スチールなど)
椅子の脚や背もたれの骨組みなどが金属製の椅子。十分な強度がある反面、金属なので重たく、
冷たい印象を与えてしまいます。
■座面の素材
①木製
フレームと同材の座面で作られる「板座」であることが多い。布や革を使わないので、張替えの
必要がなく、食べこぼしなどがあってもサッと拭き取ることができる。
ただ、使用している木材の量が多いので、重たくなる傾向がある。
②布
座面に布が使われていて、布の下にクッション材が入っているので、座り心地は良い。
長時間座るのには適しているが、汚れたり傷んだりすると張替えの必要がある。
また、中のクッション材もヘタってくると入れ替えが必要になってきます。
③本革 / 合成皮革
布と同様に本革や合成皮革が使われていて、その下にクッション材が入っている。
布と比べると滑りやすさがある。こちらも布と同様で、汚れや痛み・クッション材の
ヘタりで張替えが必要になるので、長く使うにはメンテナンスが必要です。
④樹脂系(プラスチック)
フレームと一体型の場合が多い。加工がしやすいので色や形のバリエーションが多く、
都会的でポップな印象がある。強い衝撃で割れる可能性がある。
⑤ラタン(籐)/ ペーパーコード
日本名で「籐(とう)」と呼ばれるヤシ科のつる植物を編み込んだ座面。通気性や
弾力性・耐久性があり、座り心地が良い。
ペーパーコードは、紙に樹脂を含ませて撚った紙ひもで、こちらも通気性や弾力性、
耐久性があります。
ダイニングチェアを選ぶ際の注意点
ダイニングチェアを選ぶ際、見落としがちな点を3つ紹介したいと思います。
ダイニングテーブルと関連のある注意事項になります。
※ダイニングテーブルに関するコラムにつきましては、こちらよりご覧ください。
■差尺
【ダイニングチェアのサイズ】の章のダイニングチェアの高さの項目でお伝えしましたが、
ダイニングテーブルとダイニングチェアの適正なサイズを知ることが重要です。
ダイニングチェアの座面までの標準の高さは42cm前後と言われています。
ちなみにダイニングテーブルは、70cm前後が標準になります。
(差尺は27~30cmがベストです。)
仮に、テーブル高が70cmで、椅子の座面高が50cmだとすると、
差尺は20cmとなり、これだと椅子に座った時にテーブルが低く感じられ、
前のめりになってしまいます。
逆に、テーブル高が70cmで、椅子の座面高が35cmだとすると、
差尺は35cmとなり、テーブルが少し高く感じられ、食事や作業がしにくくなってしまいます。
■ダイニングテーブルの幕板と肘掛け椅子
2つ目は、ダイニングテーブルの幕板(あるいは天板)と、肘掛け椅子のアーム部分が
当たってしまう件になります。
天然木無垢材で製作されたダイニングテーブルの場合、脚と脚の間に幕板という補強材が
入っているのですが、この幕板に肘掛け椅子のアーム部分が当たってしまい、
ダイニングテーブルに十分に椅子を寄せることができなくなったり、
テーブル下に椅子を収納できなくなってしまいます。
また、天板厚が厚いダイニングテーブルや引出し付きの場合も当たる可能性があります。
ですので、テーブルに幕板がある場合は、肘掛け無しのダイニングチェアがオススメですが、
肘掛け付き椅子をお選びになる場合は、アーム高さや形状に注意が必要です。
■ダイニングテーブルの脚と脚のサイズ
ダイニングテーブルのサイズと言うと天板サイズに目が行きがちですが、
実は、脚と脚の間のサイズも重要になります。
仮にですが、天板の幅サイズが140cm、脚と脚の間のサイズが100cmのダイニングテーブルだとして、
幅が55cmある椅子が2脚ある場合、テーブル下に椅子を収納できず、
脚が邪魔になって食事や作業がしづらくなってしまいます。
椅子と椅子の間隔ですが、20~30cmほどあると、ゆったりと食事ができるので、
ダイニングテーブルの脚と脚の距離もチェックするようにしましょう。
弊社ショールームで取り扱いのダイニングチェア
最後に、弊社ショールームで取り扱っているダイニングチェアについてご紹介します。
素材で言うと、天然木無垢材(オイル仕上げ)がほとんどで、座面が板座やファブリック、
本革 / 合成皮革、ペーパーコードの商品がございます。
材質は、椅子によってまちまちですが、
ブラックチェリー材・オーク材・ウォールナット材・ホワイトアッシュ材などになります。
■天然木無垢材(オイル仕上げ)のダイニングチェア
・ブラックチェリー材
世界的に人気が高く、水にも強く耐久性にも優れている。また加工性や安定性も優れていることか
ら古くから高級家具材として利用。主に北米の北東部に生育する樹で、「アメリカンブラックチェ
リー」とも呼ばれている。
木目は比較的おとなしく、緻密な木肌を持ち、表面の仕上がりは艶やかでなめらか。
経年変化も大きく、初めは白に近い淡い紅褐色のものが、時間の経過につれ赤みがかった濃い紅褐
色となり、艶も増して独特な風合いとなる。
・オーク材
日本では“ナラ材”と呼ばれ、虎斑(とらふ)と呼ばれる美しい木目が特徴。重厚感があり耐久性も高い
うえに、加工しやすく、古くから親しまれている。ナチュラルな雰囲気から高級なアンティーク家
具にもよく使用されている木材。
経年変化で、白色から少しずつ黄色味を帯びてくる。共に過ごす時間が長ければこそ味わうことの
できる自然が創り出したナチュラルカラー。
・ウォールナット材
色は深みがある濃い褐色で、落ち着いた高級感のあるインテリアによく合う。重く硬いため丈夫
で、なおかつ加工しやすく狂いが生じにくい“強靭さ“を併せ持っています。色々な素材との組み合
わせを楽しめる万能さも魅力の一つ。
他の木材に比べ価格は高く、マホガニー、チークとともに世界三大銘木といわれている。
経年変化で、明るい色へと変化する。環境の違いや個体によって差がありますが、ゆっくり変化す
る家具で、私たちと同じように、時を重ね、味わい深くなっていく。
・ホワイトアッシュ材
適度に硬さがある上、衝撃に強く、耐久性にも優れ、釘やネジを使った時の接着性や保持力も抜群な広葉樹の一種になります。床材や建築・家具だけでなく、野球のバットやテニスラケットなど、スポーツ用品に使われたりもします。
色は、樹皮のすぐ下の辺材は白色、中心部の芯材は灰褐色や薄黄色となっており、経年変化が少なく、
わずかに黄色に色づく程度になります。アッシュの中には、ホワイト以外にもオリーブアッシュやブラウンアッシュ、ブラックアッシュといった種類があります。
いかがでしたか?
ダイニングチェアと一口に言っても、素材からデザイン、座り心地などで様々な種類があります。
お客様に、椅子を購入するに至った点を聞くと、座り心地を優先された方や、
ダイニングのインテリアに合わせてデザイン性重視で購入された方など様々でした。
椅子を選ぶ際は、値段や好みのデザインだけでなく、機能性やダイニングテーブルとの相性も考えて、
自分のライフスタイルに合った良い椅子を選んでくださいね☆
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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