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暮らしにフィットする、キッチンバックキャビネットの考え方
キッチンづくりの中で、意外と後回しにされがちなのがキッチンバックキャビネット(背面収納)です。
けれど、暮らし始めてから日々の使い心地を大きく左右するのは、収納の“量”よりも、動線や使いやすさだったりします。
使いたいものがすぐ手に取れること。
片付けが無理なく続くこと。
そんな小さな快適さの積み重ねは、バックキャビネットの考え方ひとつで大きく変わっていきます。
このコラムでは、「たくさん入る」ではなく「使いやすい」を基準に、暮らしに合ったキッチンバックキャビネットの考え方と、リーフがご提案しているバックキャビネットの特徴をご紹介します。
目次
✓ キッチンバックキャビネットは“量”より“使い心地”
✓ バックキャビネットを考える前に、暮らしを見つめ直す
✓ 「何を・どこで使うか」から考える背面収納計画
✓ リーフのキッチンバックキャビネットの特徴
✓ リーフでのお届け事例
✓ まとめ|リーフでできること

■キッチンバックキャビネットは“量”より“使い心地”
バックキャビネットを考える際、「できるだけたくさん収納したい」と思われる方は少なくありません。
もちろん、収納量は大切です。しかし実際に暮らし始めてから感じる不満の多くは、量そのものよりも“使いにくさ”にあります。
・奥まで手が届かない収納
・家電と作業スペースの位置がちぐはぐ
・毎回しゃがむ、振り向くといった小さなストレス
こうした動作の積み重ねが、「キッチンが使いにくい」という印象につながっていきます。
キッチンバックキャビネットは、単なる収納ではなく、日々の動作を支えるための家具。
だからこそ、収納量よりもどう使うか・どう動くかを優先して考えることが、後悔しないキッチンづくりの第一歩になります。

■バックキャビネットを考える前に、暮らしを見つめ直す
使いやすいバックキャビネットをつくるために大切なのは、最初に形やサイズを決めることではありません。
まずは、今の暮らしと、これからの暮らしを見つめ直すこと。
・家で料理をする頻度
・家族構成や年齢
・よく使う食器、家電、ストック品
これらによって、必要な収納の量も、配置も、大きく変わります。
「理想のキッチン」から考えるのではなく、今の自分たちの暮らしを起点に考えることで、無理のない、長く使いやすいバックキャビネットが見えてきます。

■「何を・どこで使うか」から考える背面収納計画
キッチンバックキャビネットで失敗しないために、必ず意識しておきたいのが「何を、どこで使うか」という視点です。
・食器は配膳動線の近く
・家電は使用頻度と作業スペースに合わせて
・ゴミ箱やストック品は生活動線に無理のない位置へ
使う場所の近くに収納を配置するだけで、動作は驚くほどスムーズになります。
また、
・毎日使うもの
・たまに使うもの
といった使用頻度によって収納位置を分けることも重要です。
この視点を持つだけで、バックキャビネットは「しまうための棚」から暮らしを整える仕組みへと変わっていきます。

■リーフのキッチンバックキャビネットの特徴
リーフのキッチンバックキャビネットは、収納量や見た目だけでなく、「暮らしの中でどう使われるか」を大切にして設計しています。
家族構成、料理の頻度、動線、持ち物の量まで丁寧にお伺いし、一邸一邸の暮らしに合わせた収納計画をご提案しています。
材質・サイズ・仕様はすべてオーダー対応。
ウォールナット、オーク、ブラックチェリー、バーチなど、天然木オイル仕上げを中心に、突板か無垢かの選択もできます。
突板とは、無垢材を薄くスライス(0.2~0.6mm程度)し、合板などに貼ったもので、無垢は一本の木材をそのまま加工したもの。どちらも天然木ですが、価格面ではもちろん無垢の方が高いです。
ですが、どちらが良い・悪いではなく、それぞれに役割の違いがあります。
無垢材は、木そのものの質感や温かみ、経年変化を楽しめる素材です。
使い込むほどに色味や表情が深まり、キズさえも味わいとして受け止められる点は、長く使う家具に向いています。一方で、湿度や温度の影響を受けやすいため、使う場所や面積を考慮することが大切です。
突板は、天然木の風合いを保ちながら、反りや割れが起きにくく、安定性に優れた素材です。
面積の大きな扉や側板など、フラットで整った表情を求める部分に向いており、価格と性能のバランスにも優れています。
リーフでは、無垢と突板を適材適所で使い分けながら、
「どこに木の表情を出すか」「どこに安定性を持たせるか」を丁寧に考え、暮らしに無理のないキッチンバックキャビネットをご提案しています。
仕様に関しては、扉・引き出し・引き戸・取手やスライドトレー・家具用コンセントの有無なども自由に組み合わせ可能です。
カウンター天板は天然木製はもちろん、ステンレス天板やタイル天板も製作可能です。
バックキャビネットをキッチンの設備ではなく、空間の一部となる家具として考え、ダイニングやリビングとの調和も大切にしています。
家電やゴミ箱、コンセント位置まで含めて検討することで、動作が自然と整い、生活感を抑えた背面収納を目指しています。
リーフ大阪狭山ショールームで展示しているバックキャビネット
■オーク材

・キッチンカウンター
サイズ:W2500/D500/H1000
材質:ホワイトオーク
取手:木のバー取手(ウォールナット)
・ウォールキャビネット
サイズ:W1700/D350/H400
材質:ホワイトオーク
・吊り棚(真鍮棒)
サイズ:W750/D150
材質:ホワイトオーク(無垢)
■ウォールナット材

・キッチンカウンター
サイズ:W1800/D500/H850
材 質:ウォールナット材
・吊戸棚
サイズ:W1800/D400/H500
材 質:ウォールナット材
■ウォールナット材

・キッチンカウンター
サイズ:W1600/D480/H950
材 質:ウォールナット材(突板・オイル仕上げ)
天 板:ステンレス(ヘアライン)
・ウォールキャビネット
サイズ:W1600/D350/H600
材 質:ウォールナット材(突板)
■リーフでのお届け事例
最近お届けしたのは、オーク材を使用したキッチンバックキャビネットです。
お客様は他メーカーの製品も検討されていましたが、最終的に「実際の暮らしの中で使っているイメージがなかなか湧かなかった」と感じられていました。
特に気にされていたのが、ウォールキャビネットの板面の引き戸の在り方でした。
板面の引き戸の収納はしっかりとした収納力がある一方で、毎日キッチンに立つ中で、圧迫感を感じてしまうこともあります。
かといって、すべてを見せる収納にするのにも抵抗があり、「隠しつつも、圧迫感のない収納」を求めておられました。
そこでご提案したのが、半分ガラス引き戸で、もう半分を板面にしたウォールキャビネットです。
中に何が入っているかが自然と把握でき、出し入れの動作がスムーズになる一方で、ディスプレイとして「見せる収納」を楽しめるのも大きな魅力です。
完成したバックキャビネットは単に見た目が美しいだけでなく、「使うたびに気持ちが整う」「自然と片付けたくなる」
そんな日々の暮らしに寄り添う収納として、キッチンに馴染む仕上がりとなりました。


■まとめ|リーフでできること
キッチンバックキャビネットは、ただ物をしまうための収納ではありません。
毎日の動きや、キッチン全体の印象を左右する、暮らしに深く関わる家具です。
リーフでは、収納量や見た目だけで判断するのではなく、暮らしの中でどう使われるかを丁寧に考え、ご提案しています。
オーダー製作だからこそ、「こう使いたい」「ここが少し気になる」…そんな想いに向き合い、形にすることができます。
大阪狭山ショールームでは、木の質感、サイズ感、引出しや扉などを実際に見て・触れて確かめていただけます。
バックキャビネットはウォールナットが2台、オーク材が1台展示しております。
キッチンバックキャビネットでお悩みの方は、ぜひ一度、リーフへご来店ください。
