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モールテックス洗面台とは?特徴や費用・デメリットについて解説!
モールテックスのダイニングテーブルやTVボードなど少しづつ人気が出ていますが、
モールテックス製の洗面台もカッコよく、そしてオシャレで、こちらも人気が出てきています。
インスタグラムや画像検索で調べると、様々なモールテックス洗面台が出てきませんか?
検索でヒットしたモールテックス洗面台の色は、圧倒的にグレー系が多く、
モルタル調の色しかできないの?と思われるかもしれませんが、
モールテックスは標準色だけで64色と豊富にあります。
また、見た目のオシャレさだけではなく、モールテックスのもつ特性も優秀で、
メンテナンスさえしておけば半永久的に使える素晴らしい洗面台になります。
そんなモールテックスの特徴と洗面台の費用・デメリットなどをお伝えいたします。
目次
✔︎ モールテックスとは
✔︎ モールテックス洗面台の特徴
✔︎ モールテックス洗面台のメリット
✔︎ モールテックス洗面台のデメリット
✔︎ モールテックス洗面台の費用相場
✔︎ モールテックス洗面台を選ぶ際に後悔しないポイント
✔︎ モールテックス洗面台の施工事例
✔︎ まとめ
モールテックスとは
モールテックスとは、モルタルにさらに柔軟性、防水性などを加えた建材になります。
モルタルとほぼ同じ材料となりますが、まずはモールテックスの内容の前に、
モルタルやコンクリートなどとの違いについてお話いたします。
セメント・モルタル・コンクリートの違い
■セメントペースト
セメントペーストとは、セメントと水を練り混ぜた材料のこと。
糊状ですが、時間が経つと固まる性質があり、接着剤のような効果を持ちます。
【セメントペースト=セメント+水】
■モルタル
モルタルは、セメントに砂(細骨材)と水を練り混ぜた材料のこと。
コンクリートほどの強度はありませんが、建物の下地やレンガ・タイルの目地材、
接着剤などに使われます。
【モルタル=セメント+砂(細骨材)+水】
■コンクリート
コンクリートはセメントに砂(細骨材)・砂利(粗骨材)・水を練り混ぜた材料のこと。
使用する箇所の必要強度に合わせて、材料の割合を変えて使用しています。
また、硬化したものをコンクリートと呼ぶので、固まる前のドロドロの状態を、
生コンクリートと呼んでいます。
【コンクリート=セメント+砂(細骨材)+砂利(粗骨材)+水】
■モールテックス
モールテックスは、優れた機能と高いデザイン性を合わせ持つ「デザインコンクリート」を、
薄塗りでつくれる仕上げモルタルで、ベルギーのメーカーBEAL社が開発した左官塗材です。
モールテックスはモルタルとほぼ同じ材料となりますが、アクリル樹脂を混ぜて作られています。
防水性があるので、洗面台やキッチン、屋外などにも施工が可能で、
柔軟性もあるので、どんな素材にでも塗ることができます。
ベルギーでは20年以上の歴史を持つ建材で、日本ではまだ認知度は低いですが、
徐々に人気がでてきて、家具をはじめ、雑貨や建築など様々なところで採用されています。
モールテックスの5つの特徴
①柔軟性
モルタルと材料はほぼ同じなのですが、アクリル樹脂を混入することでセメントの質感を
持ちながらも、曲げ・たわみに対して非常に強いモルタルになります。
この柔軟性のおかげで従来のモルタルではありがちだった角の欠けや表面の削れが少なくなりました。また、自身の乾燥で割れることなく、下地の撓みに追従する性質もあります。
(※下地の構造的な動きには注意が必要です。)
②強靭性
モールテックスの厚みは約2~3mmになります。
しかしながら、その強度はコンクリートの1.5倍程度の表面強度が発揮されます。
なので、家具だけでなく、洗面台やキッチン・屋外など、様々な場所で仕上げることができます。
③防水性
約2~3mmの水を通さない層をつくることで、水にも大変強い左官材になります。
実は、通常のモルタルについては、あまり防水性がありません。
つまり、従来のセメント系材料で扱えなかった水廻りに対応することができ、
洗面台やキッチン・屋外など、様々な場所で仕上げることができます。
④不燃性
国が定める不燃認定を受けており、火災に対する安全性の高さを認められた建築材料です。
火災が起きても燃え広がることはなく、有毒ガスなども発生しません。
⑤デザイン性
高いデザイン性と豊富なカラーがあり、標準色だけでも64色ございます。
左官仕上げする職人さんの腕によって仕上りが左右され、表情が変わってきます。
モールテックスの保護剤について
モールテックスには大きく分けて2種類の仕上げ方があります。
オイル系で仕上げた浸透性タイプと、
ニス系で仕上げ、表面をコーティングする被膜性タイプになります。
そして、お手入れ用に1種類の汚れ防止剤があります。
■オイル系浸透性タイプ
【レペルオイル】
屋外で使用しても紫外線によって黄変せず、天候の変化による影響を受けない。
高性能素材を主成分とするもので、ダイニングテーブルや洗面台など屋内でも使用可能。
油に対する優れた撥油性、水滴、油滴が表面張力で珠状になる効果があります。
適切な時期に塗り直す必要がございます。
【オイルOH】
一部成分を燃焼処理し、乾燥剤(シッカチーフ)によって変成、脱色された天然オイルに、
撥水・撥油成分を含む硬化剤を混合させた保護剤。
天然素材で、塗布後は元の色より濃い色に変化するので、注意が必要です。
こちらも適切な時期に塗り直す必要がございます。
家具や洗面台はもちろん、屋外でも使用可能(屋外は一時的なものの場合)
【フィニッシュSA】
天然石鹸を作るためのオイルに疎水材を添加した保護剤。
ニオイは少なく、取り扱いしやすい保護剤になります。
継続して毎日の手入れに使用することで防汚効果が高まっていきます。
塗った際は濡れ色になりますが、乾燥すると元の色に戻ります。
家具や洗面台など屋内のみ使用。
■ニス系被膜性タイプ
【ビピュール】
ビピュールは2液の水性塗料で2回塗りの保護剤。ウレタンと同じような塗膜タイプで、
水や汚れに強く、日頃のメンテナンスを必要としない保護剤となります。
光沢感については、ツヤあり・半ツヤ・ツヤ消しがあります。
膜を作るので、手触りや色合い・風合いに、オイル系とは違いが出ます。
家具や洗面台など屋内のみ使用。
【ポリタン】
ビピュールと同様に2液性で、メンテナンスを必要としない塗膜タイプ。
ツヤありとツヤ消しの2種類があり、ツルっとした手触りで、
色合い・風合いに、オイル系とは違いが出ます。
ビピュールもポリタンも、傷などがついてしまった場合は、
その膜を全てはがして、再塗装が必要になります。
家具や洗面台など屋内のみ使用。
■お手入れ用汚れ防止剤
【ビールワックス】
ビールワックスとは汚れがモールテックスの中に侵入することを遅らせることができる、
天然植物性オイル、テレピンオイル、蜜蝋をベースとした、ペースト状のワックスです。
保護効果や撥水性が増し汚れが付きにくくなります。
浸透系タイプで仕上げ後での併用では若干ですが濡れ色になります。
家具や洗面台など屋内のみ使用。
モールテックス洗面台の特徴
モールテックス洗面台は、その見た目のオシャレさから人気が高いです。
前の章でも書きましたが、モールテックスには防水性と強靭性、デザイン性があるので、
洗面台など水がかかるような場所にも使用することができ、
カラーも豊富にあるので、自分だけの洗面台を作ることができます。
洗面台の天板だけをモールテックスにされる場合もあれば、
洗面台の脚の部分や全体をモールテックスにされる場合もあり、
どちらにしても存在感を与えてくれそうですね。
モールテックスにレペルオイルやワックスなどの保護剤・汚れ防止剤を塗れば、
水や汚れが浸透しにくくなり、且つ、モールテックスの素材感も味わえることが可能です。
また、ニス系被膜性タイプの塗装仕上げをすれば、水や汚れから守ってくれる上に、
洗面台の日々のお手入れも不要になります。
モルタルと同じ無機質なイメージを与えますが、
モルタルに比べると少し艶があり、職人の腕や技によって模様の表れ方も違ってくるので、
オンリーワンを求めたい方には、このモールテックス仕上げの洗面台が良いのではないかと思います。
モールテックス洗面台のメリット
モールテックス製の洗面台においてのメリットをあげると、
やはり、防水性・強靭性・デザイン性になります。
モールテックスそのものが水を通さず、溶けることもないので、
洗面台に限らずキッチンや浴室などにも使用されます。
また、モールテックスは厚みが約2~3mmなのにもかかわらず、
その強度はコンクリートの1.5倍程度の表面強度があるので、
曲げやたわみに強く、クラックもほぼ入らないです。
そして、モールテックスはカラーバリエーションが豊富で、
標準で64色あるので、自分好みの洗面台をつくることができます。
洗面台に使用される人気色はモノトーン系が多く、オシャレな空間に仕上がります。
また、モールテックスは自然素材との相性が良く、
洗面台の天板はグレー系のモールテックスで、
天板から下の土台となる箱や棚板にウォールナット材やオーク材など、
天然木とを組み合わせる事例も多く見られます。
施工面の方でメリットを上げると、シームレスな加工が可能で、
例えば、洗面台本体とシンクがモールテックスで一体型となると、
本体とシンクが継ぎ目なく塗ることができ、シームレスな洗面台をつくることができます。
メンテンナンスの観点からもうれしいですよね。
また、モールテックスの仕上げをオイル系浸透性タイプにした場合、
例えば、保護剤の効き目が薄くなり、ちょっとした水染みや汚れが付着してしまったら、
サンドペーパーでその汚れの箇所を研磨することにより、
汚れ具合によりますが、染みを消せたり、目立ちにくくすることができます。
あまり強くゴシゴシと削ると下地が見えてしまいますので注意が必要ですが、
自分で綺麗にメンテナンスすることが可能です。
研磨した後は、また保護材や汚れ防止剤を塗布してください。
モールテックス洗面台のデメリット
どんなに良い素材でもデメリットはあり、モールテックスにももちろんあります。
まずは、費用が高いということ。
モールテックスは元の材料費が高いうえに、施工する場所の下地をしっかりつくる必要があり、
且つ、施工工程が長いので、コストが高くなってしまいます。
また、モルタルとは作業工程が異なるため、どこの左官業者さんでも施工ができるわけではなく、
しっかり講習を受けられた施工業者さんでしか施工することができません。
そのため、モルタルやタイルなどに比べると施工費用が高くつきます。
もう一つは、洗面台なので水や石鹸、化粧品などを使われる場所になりますので、
モールテックスの仕上げによっては、定期的なメンテナンスも必要になってきます。
モールテックス自体には防水性はあっても汚れ防止効果はないので、
保護剤や汚れ防止剤を塗ることをおすすめしております。
日頃のメンテナンスを気にせずに洗面台を使いたいなぁ…という方には、
ビピュールやポリタンなどのニス系被膜性タイプでの仕上げをおすすめします。
こちらは、モールテックスの表面に膜を作るので、汚れや水の侵入を防ぎ、
洗面台のお手入れも簡単に済みます。
ただし、モールテックスの持つ素材感が失われたり、若干の色の黄変があります。
モールテックスの素材感を楽しみたいなぁという方には、
日頃のメンテナンスは必要になりますが、オイル系浸透性タイプの仕上げがあります。
定期的に保護材やビールワックスを塗れば、その都度、モールテックスの表情が良くなり、
味のある質感になっていきます。
もし、保護剤などを塗らずに、そのまま水や汚れがついて放置してしまうと、
染みとなってとれない可能性がでてきますので、注意が必要です。
モールテックス洗面台の費用相場
モールテックス洗面台の施工を依頼するとなると費用がどのくらいになるのか気になりますよね。
モールテックス全体の材料単価は、平米あたり約9,000円~20,000円ほどとなります。
また、モールテックスの施工は、最低3層の塗装が必要であり、表面の研磨と水洗い、
保護材や汚れ防止剤を塗る作業があり、手間と日数がかかるので、
施工費用は正直安いものではありません。
そして、洗面台でも、洗面脱衣室にあるような大きな洗面台もあれば、
トイレなどにつく小さな簡易的な洗面台もあるので、
洗面台の大小やモールテックスを塗る面積によって変わってきます。
水栓・排水金具一式や洗面ボウルなどの商品を除いた、モールテックス施工だけの金額で言うと、
おおよそ約50,000円~200,000円ほどになります。
■洗面台のモールテックスのみの費用:約50,000円~200,000円
(水栓・排水金具一式や洗面ボウルなどは除く)
材料費や施工費は、総平米数、施工場所によって変動します。
正確な費用は、現場調査をしてもらい見積もりを出してもらいましょう。
モールテックス洗面台を選ぶ際に後悔しないためのポイント
モールテックスの洗面台を選ぶ際に後悔しないためのポイントは、
経験豊富な施工業者に依頼することです。
モールテックスは、認定を受けた職人さんしか施工できません。
モールテックスの講習会に参加して正しい施工技術を習得した職人さんでないと、
綺麗な仕上がりにはなりませんので、
家具や洗面台などでモールテックス経験のある業者さんに依頼してみましょう。
また、モールテックスができる施工業者さんでも、
施工できる場所や時期によって断られる可能性もあります。
洗面台やキッチンなどの施工が可能かあらかじめ確認しましょう。
また、モールテックスの洗面台取り付け方は2パターンありまして、
あらかじめ家具として製作し、モールテックスを仕上げてから現場へ納める方法と、
現場で洗面台を製作し、その場でモールテックス施工する方法です。
前者の場合ですと、家具として洗面台を取り付けるだけですので、
取付日までにモールテックスを仕上げて、当日に現場にて取り付けるだけになります。
後者の場合は、現場で洗面台を製作し、その場でモールテックス施工してもらうので、
モールテックスの工程分が加わります。
現場での作業となるので、モールテックスを塗る洗面台の天板だけでなく、
洗面台の立ち上がりの壁にも一緒に塗ることができます。
施工現場が建築段階中でしたら、後者の方法でも前者の方でも可能です。
どうのように施工するかは施工業者さんに確認してみましょう。
モールテックス洗面台の施工事例
弊社でのモールテックス洗面台の施工事例を2件ご紹介いたします。
①ミディアムグレーのモールテックス天板とウォールナット材の本体の組合せ
弊社で建築された和泉市U様邸にて施工した洗面台です。
洗面台の本体(ウォールナット材)を家具工場で製作し、それを構造躯体に取付けて、
洗面台の下は空間を設けて、浮いたようなデザインにしました。
その洗面台の本体に、あらかじめモールテックスを塗っておいた天板を取付けました。
色はミディアムグレー色で、レペルオイルとビールワックスで仕上げました。
②カカオ色のモールテックス天板とウォールナット材の本体の組合せ
こちらは弊社のモデルハウスに施工した洗面台です。
先程と同じように、洗面台の本体(ウォールナット材)を家具工場で製作し、
それを構造躯体に取付けて、浮いたようなデザインにしました。
厚みのある洗面台に見えますが、モールテックス自体は薄塗りで、おおよそ2~3mmの厚みです。
色は薄茶色を採用して、レペルオイルとビールワックスで仕上げています。
まとめ
洗面台は、ダイニングテーブルと同様に、毎日のルーティーンで使用する場所になります。
モールテックス製の場合、ニス系被膜性タイプで仕上げるか、オイル系浸透性タイプで仕上げるかで、
その後のメンテナンス方法は変わってきますが、
いずれにせよ、石鹸類や化粧品、水を毎日使う場所になりますので、
日頃のお手入れなど気を付けなければなりません。
ですが、モールテックスから醸し出される洗練されたオシャレな洗面台で毎日いると、
気分も上がるのではないでしょうか。
モールテックスの洗面台は弊社のモデルハウスに展示があり、
弊社ショールームにはダイニングテーブルとTVボード、
センターテーブルを展示・販売しております。(ラフィンゲートの商品を展示・販売)
モールテックスの洗面台や素材感を確認してみたい方は、
ぜひ、リーフへご来店ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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