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ライダーは側溝を見るな理論


当時の愛車ホンダVF750F

 
その昔、学生時代だった頃、バイクを駆って六甲山を走っていたことがあった。今は、二輪車通行禁止の区間が多く、あまり走れるところもないが当時はまだまだ規制がなく、摩耶山へ続くドライブウェイは多くのライダーたちの集まる場所だった。
中型自動二輪の免許を教習所でとり、限定解除(中型は400ccまでしか乗れないので排気量制限をなくすための検定、今はないと思う)を明石の運転免許試験場で飛び込み2回目でとった。バイクもヤマハの400ccからホンダの750ccに乗り換え、重たい車体を抑え込みながらも森の中のドライブウェイを走るのは息抜きにもなって楽しかった。
 

摩耶山ドライブウエイで


 
ある日の午後、摩耶山ドライブウェイを走っていると、背後から別のバイクの気配を感じた。相手は400ccクラスのバイクだったと思う。いつもなら無理をせず、進路を譲って先に行ってもらうのだが、なぜだかその時は意地になって前を抑え、徐々にスピードが上がっていった。
追われる形になって何回目かの左へのコーナーリングの時にスピードが出すぎていたバイクを今まで経験した事のないバンク角まで抑え込み、何とかコーナーを通り抜けようとしたその瞬間、足を乗せているステップがアスファルトの路面に接触、激しい音と火花を散らした。
そのまま我慢していればおそらくコーナリングを無事に済ませていたと思うのだけど、始めてステップを削ったことにびっくりした僕は思わず車体を起こしてブレーキをかけていた。
その時、対向車線の歩道の縁石が目に留まった。何故かしらそこに目が釘付けとなった。バイクは完全に直立し、ややスピードは落ちたものの、僕が視線を向けていた縁石へまっすぐに進み、その段差に激突、転倒してやっと止まった。
後ろを追っていたライダーや周りで休憩していたライダーたちがすぐに助けに来てくれ、バイクを起こすのを手伝ってくれた。幸い対向車もなく、けがもかすり傷程度だったのは本当に運がよかった。
バイクは自分の目を向けていく方向に進んでいく。コーナーリングの時はブラインドカーブの内側の、まだ視線に現れていない個所を見るようにすれば案外スムーズに抜けていく。しかし、何かの原因で気がそれて対向車線の縁石や側溝に目を向けると、そちらのほうに吸い寄せられるように車体は進んでいく。
スキーも同じような事がある。ターンの初動は曲がりたい方向に先に視線を向けていくと他の動作がスムーズに始まる。逆にターンの外側を見ているといつまでたっても曲がることができ無い。
 

心に描いたとおりになる

今日の朝礼時のクレドスピーチで「私たちはプラスイメージの大切さを知っています」の項目を取り上げてくれたスタッフが、その友人の悩み話を聞いていた時の感想を話してくれた。
その友人は、愚痴や不満、他人の悪口を話しているのだけど、考え方が全部ネガティブ、マイナス思考でそもそも、それがうまくいかない原因なのでは、と思ったということだった。
自分も良く経験することだけど、友人の相談などに乗っているとき、話を聞いていると「その根本的な原因ってお前の考え方やん、」と思うことがある。また、自分自身を振り返って見ても、うまくいっていない時は色々と外部のせいにしがちだけど、結局はその時の自分の考え方、思いが招いたことだったのだと気づく
稲盛和夫氏は著書の中でこう述べている。


ものごとの結果は、心に何を描くかによって決まります。「どうしても成功したい」と心に思い描けば成功しますし、「できないかもしれない、失敗するかもしれない」という思いが心を占めると失敗してしまうのです。
心が呼ばないものが自分に近づいてくることはないのであり、現在の自分の周囲に起こっているすべての現象は、自分の心の反映でしかありません。
ですから、私たちは、怒り、恨み、嫉妬心、猜疑心など否定的で暗いものを心に描くのではなく、常に夢を持ち、明るく、きれいなものを心に描かなければなりません。そうすることにより、実際の人生も素晴らしいものになるのです。


「京セラフィロソフィ 第57章 心に描いたとおりになる」より
 
以前「引き寄せの法則」関連の書籍が流行った。流行り廃れではなく本当に真実だと思うのだが、人間は心に思ったものに引き寄せられると思う。
素晴らしい未来を思えば、それも具体的に「カラーで見えるまで」思えばそれが実現する。
暗く不幸な未来を思えば、思考や行動がそれに引っ張られ、それも実現する。
コーナーリング中のライダーにとっては明るい未来はブラインドカーブのその奥にある。
近づくと危険な対向車線の側溝に目を向けていれば、意思とは裏腹に手痛い未来が待っている。
引き寄せの法則関連の著作や盛和塾などで「思いがいかに現実の自分を引っ張るか」を学んだ時、学生時代のこの出来事を思い出して自分勝手に命名したのが
ライダーは側溝を見るな理論
いっぱいいっぱいの状態(ステップを削るぐらいのコーナーリング)の時にこそ
自分を危険な未来に引っ張っていく暗い考え(対向車線の縁石や側溝)を見ることなく
明るい未来(ブラインドコーナーのまだ見えない奥)を見続けることで
危険でストレスフルな状況から抜け出せる。
いくつも待ち受けているワインディングロードを潜り抜けて、ゴールに達した時には素晴らしい光景が待ち受けている。
 

 
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株式会社 リーフ 代表取締役 猪倉 厚
1級建築士・宅建士・インテリアコーディネーター
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株式会社リーフ(シャルドネ大阪南港)
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